田山歯科医院|DR. TAYAMA DENTAL OFFICE

ラミネート

ラミネートベニアとは、約20年ほど前にアメリカで開発された治療法で、元々は小児期の抗生剤服用による副作用が原因で生じた着色歯を治すために、エナメル質に限った僅かな切削を行い、ポーセレン陶材で製作した非常に薄いセラミックを重ね合わせて(ベニア)接着剤で貼り付ける(ラミネート)という治療から始まりました。その技術が、口元に関心の高いアメリカでは審美的な回復のために応用され、口唇と歯列とのバランス、すなわちスマイルラインを整える治療として発展して現在に至っています。近年では、使用されるセラミックの各種材料や、歯に接着する接着技術、接着剤等が飛躍的に進歩しましたが、元々、診断、製作、接着と全ての治療ステップで、繊細で高度な技術が要求される治療のため、口元に対しての関心が比較的低い日本では、残念ながらあまり普及していないのが現状で、さらに剥がれやすいと誤解されている治療法でもあります。正確なテクニックで慎重に治療を行えば、決してそのようなことは無く、アメリカで開発された当初から導入していた当クリニックでは、良好な術後経過が20年近い患者さんが多数おられます。

症例1

歯並びが微妙に凸凹して、歯と歯の間に詰め物があり変色しているのも気になるので治したいとのご希望でした。ラミネートベニアでスマイルラインに合わせた完璧なスマイルになりました。

症例2

歯の縞模様を治すと同時に、スマイルラインに合わせて歯列を整えたいとのご希望でした。術前写真をご覧のように、位置的には整列した歯列でもご自身の前歯の形が丸過ぎるために、口元としては、決して整っている印象とはいえません。透明度が高いセラミックで、口唇のリップラインに沿うようラミネートベニアを製作することで、完璧なスマイルラインになりました。

症例3

全ての前歯の間に、虫歯を治療した跡の古い変色した詰め物があり、まるでパッチワークのようです。奇麗に治療し治すとともに歯列の整えたいとのご希望でした。治療には歯の全周囲を削るクラウンという選択もありましたが、ご相談により出来るだけ歯質を残すラミネートベニア治療法にしました。古い詰め物を全て除去して丁寧に詰め治し、ラミネートベニアを強固に接着して治療は完了しました。周りの歯肉の変色もなく健康です。

症例4

お仕事柄、人前に出ることが多く急ぎ歯列を整えたいとのご希望でした。診断により前歯の形が歯の擦れで摩耗し変形しているので、時間をかけ歯列矯正をしても、ご希望に沿うレベルに口元を整えるためには結局、矯正治療後にラミネートベニア治療が必要になるということになり、十分なご相談の結果、最初からラミネートベニア治療をすることになりました。幸い全ての歯の神経は、健康に残したまま治療を完了することができました。